目指せ300up

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177 本の・少し

 ⭐「思考の整理学」外山慈比古 P30、31

 ~命じられると、反発して、そんなことしたくない、とごねるくせに、随意にどうぞ、とやられると、とたんに、途方にくれる~

 毎年、卒業論文が書けないと相談に来る学生に外山さんはこう嘆いてらっしゃる。

 ぼくの仕事では、朝礼でその日の段取りを組むけれど、その通りに物事が進むことはまずない。トラブルの度に、持ち帰って相談するか、自分で解決するか、その際も独断で動いても大丈夫か、連絡だけは入れておくのか、あらゆる判断をしなければいけない。実際のトラブルの対処は更に難航を極める。 
 職場の特殊性もあるけど、言われたことだけでやっているようではとても対応できない。

 外山さんは「我流の」とことわりながら「卒業論文のテーマの絞り方を披露してみる」と続ける。ぼくは咄嗟にそれは我流ではないとも言えるし、逆に全ての方法論は我流から始まったのだろうし、と思った次第。

 もし学生が自由にと言われて途方に暮れるのなら、それは少し寂しいけれど、自由と言われながら、恥ずかしいとか、それでも決まり事はありそうとか、自分で壁を作っているのが本当のところではないかと思う。
 見よ、この駄文を(笑)

 ⭐「嫌われた監督」鈴木忠平 P225~229

~これまで、うちは日本シリーズで負けてきたよな。あれは俺の甘さだったんだ~

 2007年ドラゴンズが53年ぶりの日本一に輝いた夜。この書籍のひとつめのクライマックスが訪れる。
 その道筋は ぼくが持っていた認識とは、少し違っていた。非情にも一言では片付けられないその時の濃度がある。
 完全試合の山井投手交代劇の真相は、2004年の日本シリーズ "結果的に岡本投手を情で代えられなかった" というところまで遡る。勝ちきるために失ったのの大きさがひしひしと伝わってくる。
 当時、様々な賛否が飛び交ったけど、日本一までに53年の月日を要したという事実、そしてその後 今日まで日本一を達成出来ていないという事実が、落合采配の凄味を際立たせている。
2023 4 21