目指せ300up

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124 本の・少し

  立川談四楼「恋文横丁八祥亭」
      ×さだまさし「銀河食堂の夜」

 ぼくのこだわりの読書スタイル。短編集は通しでは読まず「数冊を1話ずつローテーション」で読んでいる。
 その中でたまたま出逢ったこの2冊。どちらの作品も、飲み屋の席での会話から毎回、物語が展開していく。
 談四楼さんは、その名前のとおり、立川流の落語家さん。新作落語をこしらえるがごとく、1話ごとに情緒ある短編が楽しめる。
 一方の さだまさし さん。さださんは確か落研出身だったはずだし、作家としても もうベテラン。1話ごとに情緒ある短編が楽しめる。
 小説ってぼくの中では「まずストーリーがあって、そこに登場人物のセリフをつける」みたいなイメージがある。それに対して落語は、作品によって「登場人物のセリフがストーリーに厚みを持たせる」ような雰囲気があって、それもまた魅力のひとつだと思っている。
 この2冊の「小説と落語の融合」みたいな空気に身を委ねるのが、ぼくにとっては心地良い。
 2冊を1話ずつ交互に読み進めると、まるで2件の飲み屋をハシゴしているような錯覚に。例えば、銀河食堂から出てきた志野さんが、八祥亭へ向かう しのさん とすれ違う、とかね。
2022 11 8