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220 ひとりごと

     泉谷駿介選手おめでとう

 世界選手権で5位入賞、カッコ良かったです。

 110Mハードルって陸上競技の中でも特殊な部類に入る。多少走力や技術に心得があっても初心者の段階では、まず完走の前に立ちはだかる壁がある。文字通りハードルの高さの壁と、ハードル間の距離の壁。1台目を降りて「イチ、ニ、サン」のリズムで2台目のハードルを飛び越えても、4台目あたりになると同じ歩数では足が届かなくなる。
 何でこんなことをわざわざ書くかというと、一流アスリートになると、これとは全く逆の悩みが生じるから。特に背の高い外国の選手はハードル間が窮屈になって伸び伸び全力で走れなくなってしまう。
 身長175cmの泉谷選手は一見、体格的には不利に見えるけど、抜群の身体能力があることで、この競技の特性にフィットしている。細部まで磨き上げられたハードリンクは、芸術作品のよう。
 準決勝のトップ通過には鳥肌が立った。決勝ではスタート直後に両脚がつるというアクシデントに見舞われて尚、あれだけの好タイム。悔しさと充実感を淡々と語ったインタビューも印象的だった。
 きっと本人はまだまだ先を見据えていると思う。大谷選手や井上選手、将棋の藤井さんのように、「日本人選手初」やら「前人未到」やらと騒ぎ立てるぼくら凡人とは、別の世界を見ているに違いない。
 来年のパリ五輪で次の夢を見せて欲しい。ぼくは凡人でかまわない。

2023 8 23