目指せ300up

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98 本の・少し

  「私はいったい、何と闘っているのか」
      つぶやきシロー

 世の"平均的なお父さん"が主人公の連作短編集。
 第1話はスーパーの店長が突然死してしまう悲劇と、副店長である主人公がけっきょく店長に昇格出来なかったという悲哀を描いた、クスッと笑える佳作。
 第2話に入るとエンジン全開。主人公の長女が初めて彼氏を家に連れてくるというお話。この面白さは何だろう。土屋賢二さんの長めのエッセイを読んでいるような、土屋賢二さんが小説を書いたらこうなった 、みたいな、"うだうだ感"(褒め言葉です)。もし、結婚をしたら旦那の名字にどうたらこうたら・・・というくだり、好きだなぁ。夫婦別姓が叫ばれている昨今だけど、いざとなったら将来の古典なんだと思ってしまえばいい。
 この調子で第3話以降も随時報告できるかな。
 この短編集にハマッた人は土屋賢二さんの数あるエッセイ集もきっと楽しく読める。そして逆のことを言える日が来るように、つぶやきシローさんも沢山の作品を世に送り出して欲しい。
2022 7 5