「バカヤロー!!」
小学生の低学年の頃、大型のダンプに轢かれそうになったことがある。悲鳴のようなブレーキ音、くっきり残ったタイヤ痕、そして「バカヤロー!」の怒鳴り声。
一番忘れられないのは、轢かれそうになったことよりも「バカヤロー!」だっだ。しばらく残ったタイヤ痕を見るたびに恐怖がよみがえった。
最近になってその時の映像をよく思い出す。
ぼくが渡ろうとしていた横断歩道の手前には、バス停があって、バスの乗降車中だった。ダンプはそのバスに追い越しをかけて突然ぼくの目の前に現れた。タイヤ痕が残ったくらいだからスピードもかなり出ていたはず。
これってぼくが悪い?
運転する側になって気が付いた。10:0とまで言うつもりはないけど、自分だったら絶対に追い越しをかけないシチュエーション。
あのときのオヤジに言い返したい「バカヤロー!!」。
自動車の教習所へ通っていた頃の思い出。
ぼくについた教官が安岡力也さんみたいな風貌でめっちゃ恐かったの。毎回ネチネチ注意を受けると、ビビりまくって実力の半分も出せなかった。多分。
路上講習に出ても、早速やらかした。その時はもう、相手があることだから、教官もネチネチなんて言ってられない。
「バッ、バカヤロー!!」
ひたすら謝りなら、動揺した教官を初めて目の当たりにして、ちょっと嬉しかった。
そんなぼくだけど、取得後はずっとゴールド免許で通している。やたら厳しかった教官に、今では感謝。
2023 11 5