いまどきの極早生
急に思い立って極早生みかん を買ってみたのは、落語の「千両みかん」を思い出したから。
ざっくり言うと、昔は夏場に みかんを食べられることが超貴重だった、という落語。ざっくり。
甘い、酸っぱいは度外視で、晩夏に みかんを味わう行為が新鮮なのでは、と思った。
ところが、久しぶりに食した極早生みかんは めっちゃ甘かった。嬉しいような寂しいような。
子どもの頃は甘い みかんが希少だったわけで、希少イコール貴重だったわけで。となると甘い みかんがこれだけ出回っているいま、酸っぱい みかんが貴重に思えてくるのは ぼくだけ?
たとえば炭酸の世界では、一時期 媺炭酸が出たかと思えば、最近では強炭酸が出てみたり、流行りのサイクルがある。
きっと果物も、糖度計を投げ捨てて、素材の味で勝負する時代がやってくる。
2023 9 23