一本でも紅葉
誰もが嘆く、秋の短さよ。
季節がずれていくだけなら、まだ分かりやすいけど、クリスマスや元旦は動かないわけで。必然的に紅葉の見頃は短くなる、と思われる。
「紅葉まだ?」って言ってるうちに、F1かリニアモーターカーのように過ぎ去っていて、もう何年も紅葉狩りには出掛けていない。
そんなぼくでも心奪われる光景がある。普段は通勤の景色にまぎれていても、この季節だけは主役に躍り出る一本のイチョウ。紅葉の風景に溶け込んでいない分だけ強烈な黄色を放っている。
「なんであの場所に」とも思うけど、後から道路が出来たことを考えれば、地主が大切に守り通した一本なのかもしれない。それくらい堂々とした佇まい。
2022 11 21